間伐材マイスターの徒然記

『林業の2.5次産業化』(番外編)  「漁業の6次産業化」に学ぶ

機会があって、南紀地方の木材産地を見学しました。
その時に宿泊したのが、白浜温泉郊外の「水産物の大規模販売所(直販所)」(海鮮マーケット)に隣接する宿泊施設でした。
木材産地の話題よりも、この水産物販売所等に係る話題を直ぐにブログに取り上げたいと思い、掲載しました。
今年(平成25年)に入って以降、「第1次産業(農林水産業)の6次産業化」についての話題を掲載してきましたが、この水産物販売所の巨大さに驚くとともに、ふと「漁業」についてはコメントをしていないことに気がつきました。

宿泊した「水産物販売所」に隣接するコテージ

宿泊した「水産物販売所」に隣接するコテージ

帰って調べてみると、西日本最大級の「漁協系水産物販売施設」とのことでしたが、漁港自体は、「小さな入り江」の小さな漁港とのことで、またびっくりでした。

宿泊施設側から見た「水産物販売所」

宿泊施設側から見た「水産物販売所」

この漁協の一番の稼ぎ頭と思われる「水産物販売施設」は、総敷地面積約15,000坪で、バス約70台・普通車約800台を収容できる駐車場を完備し、西日本最大級の規模だそうです。
水産物自体は地元の「浜の物」だけでなく、日本各地や輸入の海産物も販売しており、品揃え的には完璧で、海鮮物系の食事ができるうえに、梅干を中心とした和歌山の農産物や菓子類の土産物も多数品揃えがあり、「観光バス」がほかの水産物販売施設に寄ろうものなら、観光客からクレームが出るほどの集客力のようでした。

「水産物販売所」内の様子 (週末は歩くのに困るほどの人混みになるそうです)

「水産物販売所」内の様子 (週末は歩くのに困るほどの人混みになるそうです)

加えて、周辺には日帰り温泉施設や家族・小グループ向けの宿泊コテージ等も併設しており、「白浜の温泉旅館」を凌ぐ集客力ともいえる概要でした。

大規模「水産物販売所」と運営する漁協 (漁協の施設が小さく見えます)

大規模「水産物販売所」と運営する漁協 (漁協の施設が小さく見えます)

「第1次産業(農林水産業)の6次産業化」についての思いが高い間伐材マイスターも、さすがに「漁協の域を超えている……」と思うとともに、「むしろ民業圧迫では……」との懸念も感じましたが、「学ぶべきこと」は「学ぶべき」と思ったところでした。

「水産物販売所」に隣接した食堂に貼ってあったカレンダー (タイトルが気にいりました)

「水産物販売所」に隣接した食堂に貼ってあったカレンダー (タイトルが気にいりました)

自らが作ったものを自らが売り、加えて自社加工による付加価値を手に入れ、そして顧客ニーズがある時には外部調達してでも品揃えする、その意気込みを感じたところでした。
加えて、来所者を長期滞在型へと導き、時間を共有する仕組みづくりを構築しつつある状況に敬服し、これで「農・林・漁業の3部門」についてのコメントを達成できたことを喜んでいます。