間伐材マイスターの徒然記

『間伐材加工製品』の使い方

弊社の「間伐材ブログ」に、「丸棒加工(品)」の話を幾度も掲載していますが、『加工製品の使い方』についても触れておきたいと思います。

「小径木」(間伐材)の使い方として、最初に思いつくのが「杭」「足場丸太・丸太足場」などの従来からある使い方ですが、「丸棒加工機」が全国に普及するとともに、その用途も拡大しつつあります。

「丸棒加工品」の用途で、使用量が多いと思われる順にあげると、①造園用杭②土留め工③階段工④木柵⑤東屋等の公園施設、になると思います。

①「造園用杭」は、細い間伐材を使えるので、最も多く生産されていると思われます。国産材の「造園用杭」は芯持ちで、杭打ち時に割れにくいのが特徴です。(公共工事用の植栽工事時は「国産杭」と指定されている地域もあります。

「間伐材加工製品の使用事例」  【造園用杭】  

「間伐材加工製品の使用事例」  【造園用杭】  

②「土留め工」については、従来から「木なり」のままでも多く使われていますが、丸棒加工することにより、施工効率が大幅に改善したと思われます。
(また、経年後は土に戻ることがもっと評価されるべきだと思います。)

「間伐材加工製品の使用事例」  【土留め工】  (兵庫県加古川市内)

「間伐材加工製品の使用事例」  【土留め工】  (兵庫県加古川市内)

③「階段工」は、主に森林公園内の段差がある部分や登山道整備時に使われます。「山ブーム」で登山道整備事業が増えているので、階段数の多い登山道の工事発注が増えることを期待しています。

「間伐材加工製品の使用事例」  【階段工】  (兵庫県多可町内)

「間伐材加工製品の使用事例」  【階段工】  (兵庫県多可町内)

④「木柵工」は、森林公園の周辺等、景観への配慮が求められるところでの「転落防止柵」として活躍しています。自然を満喫している場面では、人に優しい「木材の転落防止柵」が相応しいと思っています。

「間伐材加工製品の使用事例」 【木柵】  (兵庫県多可町内)

「間伐材加工製品の使用事例」 【木柵】  (兵庫県多可町内)


⑤「東屋」等の公園施設として、「東屋」「パーゴラ」等が、森林公園内、里山林の頂上や登山道脇の休憩所として設置されるケースが多いようです。
「間伐材加工製品の使用事例」 【東屋】  (兵庫県多可町内)

「間伐材加工製品の使用事例」 【東屋】  (兵庫県多可町内)

いずれにせよ、これらの工事は「公共事業」として発注されるものがほとんどで、今後の施工数の減少が懸念されますが、頑張って生産活動を続けたいと思っています。