東大寺二月堂修二会『お水取り・お松明』」見学記
2013/03/18
長年、見たいと思っていた東大寺二月堂修二会(通称「お水取り・お松明」)の行事見学に行って来ました。
東大寺二月堂修二会「お水取り・お松明」行事の様子
文化財の修理現場に行くことが増えた間伐材マイスターですが、古えからの行事を見ることによる「心の安らぎ」も大切にしたいと思っています。
「お水取り」といえば、「春を告げる行事」のイメージが強いですが、訪れた当日は温暖で野外で長時間待つには支障がない日でした。(翌日は、春の嵐のような日でした。)
「お水取り・お松明」の様子は、テレビや写真でよく見ていますが、実際に目のあたりにすると感慨深いものがありました。
東大寺二月堂修二会「お水取り・お松明」用の松明
一番興味があった「お松明」の構造ですが、孟宗竹の青々しい竹竿の軸に杉の葉をさして、毎朝作られるそうで、通常の松明は、長さ約6m、重さは60kgになるそうです。(12日目の籠松明は長さ8m、重さ80kgで一回り大きいそうです)。
こんな見学でしたが、お水取り会場で少し興味を引くことが有りました。
東大寺二月堂 観覧会場の石碑や石灯篭の保護柵 (木杭と竹柵)
二月堂の行事会場に設けられた石灯籠等の保護柵や、見学者が二月堂まで歩く通路沿いに設けられた転落防止柵に、「足場丸太」や「木杭」が多用されていました。
東大寺二月堂の舞台から観覧席を見たところ 石碑や石灯篭の保護柵(木杭と竹柵)
東大寺二月堂までの見学者通路(北側) 転落防止柵の支えに足場丸太と切丸太を使用
東大寺二月堂までの見学者通路(北側) 転落防止柵の支柱に「切丸太」を使用
古えからの行事現場に鉄パイプ柵はとても不似合な形になると思いますが、杭や足場丸太を扱う「間伐材マイスター」にとっては、このようなシーンで木製仮設材が多用されていることを知ると、「用途はまだまだあるな……」と思いながら、見過ごしている用途発見により一層頑張りたいと思いました。
東大寺二月堂・舞台からの夕日 (大仏殿の上に沈む夕日)
『木の文化』, その他
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