間伐材マイスターの徒然記

木材(間伐材)のマテリアル(建材)利用

昨今、「木質バイオマス」に注目が集まっていますが、地元密着型の木材店の立場からは、「木材(間伐材)のマテリアル利用」の推進をご提案申しあげます。

固く書くとこうなりますが、簡単に書くと木材を最初から燃やすような「エネルギー利用」をするのではなく、「建材」として利用して下さいということです。

間伐材(小径木)を有効資材に加工する 『丸棒加工機』

間伐材(小径木)を有効資材に加工する 『丸棒加工機』

今回の大震災以降、再生可能エネルギーに注目が集まり、「木質バイオマス」に注目が集まっていることは結構なことだと思います。しかしながら、「戦後の木材不足」を解消するために、半世紀近く、建築資材になるよう育てられてきたものが、エネルギー利用が優先され、直ぐに燃やされてしまうのは、森を育ててきた林業者の立場からすると忍びがたい思いで一杯です。

丸棒加工されて集荷を待つ『丸棒加工品』 (建材として有効利用されています) 

丸棒加工されて集荷を待つ『丸棒加工品』 (建材として有効利用されています) 

弊社では、搬出された木材・間伐材を建材(マテリアル)として有効利用すべく、「有効活用策の提案」を続けています。木材産地の木材会社が声を大きくして主張すべき事柄ですが、少しトーンが下がっているようなので、弊社なりに「間伐材のマテリアル利用」推進の普及活動を続けて参ります。

間伐材(小径木)を土木用資材に加工した後に残った端材 (チップ工場に運ばれさらに有効利用)

間伐材(小径木)を土木用資材に加工した後に残った端材 (チップ工場に運ばれさらに有効利用)

≪参照 『木材のマテリアル利用』

建築等に活用できる良材は「建築用材」に、少し品質が劣って「建築用材」にならないものは「土木用材」に、そしていずれにも利用できないものをチップ材として紙原料や畜産の敷料に使い、最後に残ったものをバイオマス燃料として使っていくこと、これが「木材産地」の立場から考えた「木材の最適利用」だと考えています。