災害時にも対応できる「必要以上の在庫」
2011/08/1
昨今、地震や豪雨による土砂災害が多発していますが、災害時に必要となるのが建設機械や土木用資材等の災害復旧関連資材です。
建設工事量の減少とともに、建設機械や資材の自社保有から、建機レンタルや資材リースの利用にシフトしています。「必要な時だけ借りる」が、合理的な方法のように思えますが、「いざ災害」となれば、必ずしも「合理性」だけでは判断できない側面もあるように思われます。
こと杭丸太等の「土木用木材」となると、レンタルやリースでは対応できない「消耗品」なので在庫があるかどうかが、危急の問題となります。
加工済み丸棒製品 (製品として第2木場で保管)
弊社では、平時から「必要以上の在庫」を持つようにこころがけおり、在庫リスクを自社で負っています。商工会の経営指導員から、「在庫は適切な範囲内で……」との指導を受けていますが、いざ災害となった時に間に合わないのでは、供給責任を果たすことができません。
第2木場の原木在庫 (最盛期には約3万本を貯木)
加えて、災害で山林や林道にも被害が発生し、原木の出材が停止してしまえば、復旧資材不足に陥ることになります。在庫が手元にあることの「安心感」と「在庫リスク」の負担の最適なバランスをとることが必要ですが、資金的な余裕がある限りは在庫が手元にあることの「安心感」を選択したいと思っています。
弊社では原木若しくは半製品(丸棒加工のみを行い、先付けや長さ調整は受注後に作業する)状態で在庫することにより、受注後の即納体制も整えるよう心がけています。
第1木場(加工場に隣接)に山積みにされた丸棒加工品 (丸棒加工のみで半製品の状態)
≪ 雑感 ≫
震災前まで「カンバン方式」で在庫を少なくするのがベターとされていましたが、今回の大震災で「適度な在庫は必要」との考え方が復活しつつあります。弊社が「災害時も供給責任を果たすこと」を使命と考え、「必要以上の在庫」を持つようこころがけていたことは、間違いではなかったと考えています。
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